【職人が解説】サイディングの種類

仕事

今回の記事はサイディングの種類について書いていきます

設計や営業のかたのブログで大変詳しく解説されているのですが

職人目線が欠けているので、実際に施工している職人の目線を交えて記事にしていきます

サイディングには

窯業系サイディング

金属系サイディング

樹脂系サイディング

木製サイディング

以上の4つの素材で出来たモノがあります

この他に

ALCパネル

押し出し成形セメント板

塗り壁

壁用コロニアル

スパンドレル

など外壁の種類があります

塗り壁や壁用コロニアルの下地には窯業系サイディングを張ることが多いです

上の写真は施工中の壁用コロニアルです

窯業系サイディング

特に多くを語る必要は無いですよね

≫ニチハのホームページ

≫ケイミューのホームページ

≫旭トステムのホームページ

≫東レのホームページ

≫神島化学工業のホームページ

近年の住宅の外壁の8割は窯業系サイディングです

外壁選びをしなければ窯業系サイディングの中から商品を選ぶのが主流だと思います

一つ言えることは窯業系サイディング以外の外壁を採用すると追加の差額が発生します

業界でサイディング屋というと窯業のサイディング屋を指します

10人サイディング職人を集めたら金属サイディングをちゃんと張り上げられる職人は3人くらい

ですかね。見よう見まねで張れる人が3人。窯業しか張れない人が4人ぐらいです

建築屋の方も窯業の収まりは分かってるけどそれ以外の外壁の収まりが分かってないことが多いです

設計や営業はカタログだけで判断するので、その業者に施工能力があるかどうかが重要ですね

金属サイディング

ガルバリウムやアルミで出来たサイディングです

≫アイジー工業のホームページ

ニチハ、ケイミュー、旭トステムからも発売されてます

金属の質感が美しい外壁材ですが、施工する職人には不評です

職人の技術の差が見た目に反映されてしまう外壁材なんです

簡単に言うと金に成りません

職人のお金の貰い方のせいなんですが、手間請けという出来高で給料が決まるシステムで

働いてる職人さんは難しい仕事をすると手取りが減ります

金属サイディングは手間のかかる面倒くさい仕事なので他に仕事があれば皆逃げます

なので金属は仕事が無くて仕方なく張る職人とちゃんと張れる職人さんが同じ金額で施工しているので

仕上がりに差が出やすいです

ウチでは新築に張るのは出来るだけ断っています

大体ガルスパンを張りたい施主さんなんで

金属なので押したりぶつけるとすぐ凹みます

経年劣化で漏水します(防水紙をしっかり施工すれば躯体内に浸水することは稀です)

窯業でも同じデザインの良い商品がある

と説明すると窯業に決めてもらえますね

逆にリフォームでは金属をオススメしてます

古い建物では柱や土台の強度が測れないので重量のある窯業系より軽い金属系の方が安心ですし

よくしなるので建物に不陸が出ててもそれなりに綺麗に仕上がります

芯材に発泡ウレタンが使われているので建物の冷暖房効果も体感で上がります

樹脂系サイディング

≫ゼオンのホームページ

旭トステムからも発売されてます

樹脂系サイディングを施工したことある職人は少ないと思います

僕も長いサイディング職人歴の中で一度しか張ったことがありません

その他はアフター工事を何回かです

この後の注意点に書いてますが張れない職人に張らせるとほぼ同じ不具合が発生します

施工方法としては金属サイディングとほぼ同じでした

注意点は防水紙が通気層でバタバタ鳴りやすい(一定の条件で全てのサイディングで鳴ります)

温度によっての伸縮が他のサイディングより大きいので、特性を知らない職人に張らせると

不具合を起こしやすい(部材の脱落やパネルのうねり、パキパキと音鳴り)

正直関東でこれを使用するメリットが分かりません

北米が発祥の製品なので寒冷地ではメリットがあるのかもです

リフォームならなんとか使えるかなってとこです

木製サイディング

≫チャネルオリジナルのホームページ

これは最近よく張ります

製品としてはサイディングなのですが窯業のサイディング職人には張れない人が多いです

金属サイディングで書いたことと同じなのですが金に成らないから皆逃げます

注意点は見た目には同じなので僕らにも分からないのですが

準耐火認定を取れてるモノと未認定のモノがあります

認定が取れてるモノはそのまま窯業のサイディングと同じように住宅に張れますが

未認定のモノは下地材として窯業系サイディングを施工して意匠部材として張り上げます

この辺がみんなデタラメなので自宅に採用したい人はしっかり工務店に確認取って下さい

まとめ

窯業系以外のサイディングを自宅に採用するときにはお施主さんも勉強して下さい

窯業系でもデタラメな施工する業者はいますが、たまたまそんな業者に金属サイディングなんかを

発注したら裁判沙汰になります

僕が所属している

公益社団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターの資料によると

新築住宅の不具合事象は「ひび割れ」が25.2%で変形が15.9%と続きます

不具合部位は外壁が最も高く、割合が20.6%もあります

≫公益社団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターのホームページ

外壁だけでは無く、住まいのトラブルに専門の相談員が無料で答えてくれます

人生で一番高い買い物と言われる「家」です

ちょっとでも不安なことがあったらSNSで聞くのも良いですけど、

責任のある専門の相談員に相談する方が僕は良いと思います

今回はここまで!

ご安全に!

最後まで読んで頂きありがとうございました

ブログ内で紹介している工具や商品の画像引用の為にAmazonアソシエイトプログラム、楽天アフィリエイトに参加しています

ブログ村に参加しています
今回の記事がいいねと思ったらバナーのクリックお願いします!
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村
えいたろこうぎょう - にほんブログ村

 

仕事
eitaro3をフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました